2024年から始まる大学入試改革について

投稿日:2022年02月09日

2021年にセンター試験から共通テストに切り替わったように、2024年(2025年度入試)に向けた大学入試改革が動き始めています。その大学入試改革とはいったいどのようなものでしょうか。

 

 

1共通テストについて

 

センター試験⇒共通テスト…2021

共通テスト…2022

共通テスト…2023

共通テスト…2024

共通テスト…2025←ここで完成形になる

 

2021年度から共通テストが始まりましたが、これは2024年に向けた大学入試改革の一環であり、2025年度に実施される共通テストで本来やりたかった完成形(英語民間試験、記述式問題が導入されるなど)になると言われています。従来のセンター試験での平均点は毎年60点ほどでしたが、共通テストでは50点に近付くように作成されています。

 

2 学びの3要素について

従来では「知識・技能」といった暗記要素が重要視されていましたが、昨今では「思考力・判断力・表現力」が追加され、それらを組み合わせて「主体的に学ぶ態度」を育むことも要素のうちに入りました。図示すると、以下のようになります。

 

学びの3要素

 

  • 知識・技能
  • 思考力・判断力・表現力
  • 主体的に学ぶ態度

 

これらが新学習指導要領で重要視される要素だと言われています。

 

3 2022年度新高1の新課程について

大学入試改革が2024年から行われる改革で、2025年度の試験から実施される改革です。そのため、2024年に高校3年生になる学年(=2022年に高校1年生になる学年)から変化するということなので、今年2022年から高校の教科書や科目名が変わります。大まかな変更点を以下にまとめます。

 

国語:「現代の国語」「言語文化」という2科目に分かれます。従来の評論文や小説文だけでなく、契約書や会社のメール文なども学べて実用的な文章を読み解く力をつけることができます。

 

数学:数Cが復活します。また、従来数Bで学んでいたベクトルなど一部の単元が数Cに移行されます。

 

数I・A、数Ⅱ・B、数III・数C(数Cには数Bの一部が移行)

 

という位置づけになり、文系選択の生徒も数Cの一部を履修する必要がでてきます。

 

社会:世界史A・日本史Aが廃止され、「歴史総合」になります。これは必修科目です。

世界史B・日本史Bも廃止され、「世界史探求」「日本史探求」になります。地理Bも「地理総合」となり、「現代社会」は「公共」になります。どちらも必修科目であり、公共は成人年齢が18歳に引き下げられる可能性を考慮して、高校2年生までに履修しないといけなくなります。まとめると、以下のようになります。

 

 

・地理総合(必修)

・地理探求

・歴史総合(必修)

・世界史探求

・日本史探求

・公共(必修)

・倫理

・政治経済

 

 

 

英語:従来よりも4技能重視になり、共通テストもセンター試験よりリスニングの配点が高くなっています。また、覚えなければならない単語量も以下のように増えています。

 

さらに「情報I」、「情報Ⅱ」というプログラミングに関する科目も設置され、情報Iの方は必修科目となる予定です。国公立大学を目指す生徒の共通テストでの負担が増え、私立大学を目指すにしても共通テスト利用・共通テスト併用などの制度があるため、共通テストに向けた学習は軽視できなくなっています。以下のような図もありますので、参考にしてください。

4 調査書について

従来高校での調査書(内申、通知表)は推薦入試のみに考慮されていましたが、近年では一般入試でも考慮され始めてきて、2025年までには一般入試でも調査書が得点扱い・加点扱いになるとされています。

 

5 まとめ

このように従来よりも科目数の負担や学習内容の増加があるため、高3になってからの受験勉強では間に合わなくなります。そのため、高校3年間かけてじっくりと学習を積み重ねていく必要があります。



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